合気道を始める理由は人それぞれです。
以下代表的な理由と合気道を行うメリットを紹介します。
武道・武術・護身術など言い方はいろいろありますが、これらを学びたいと思っていらっしゃる方は多くいるようです。しかし殴ったり蹴ったり、筋トレを含めた激しい稽古などについていけないと躊躇される方もまた多くいらっしゃるようです。
合気道は仕手(技を施す人)と受け(技を受ける人)に分かれ様々な技を反復稽古することにより体になじませていきます。各々のレベルに合わせ時間をかけて稽古ができますので、何歳からでも始めることが可能です。腕力ではなくちょっとした体の使い方・コツなどで技が効いたり効かなかったりするので一見何をやっているか分からず、インチキくさいと誤解される側面もありますが、けっして手をかざしたら飛んだりする怪しい武道ではありません。
試合はありませんので、試合で腕比べをしたい方には向きません。
武道を学びたいという純粋な理由からは外れますが、袴姿にあこがれて合気道を始める方もいます。袴をはいて颯爽と技を施す姿はたしかに恰好は良いです。
同様に道着にあこがれて、黒帯にあこがれて稽古を始める方もいます。
体を鍛えたり、ダイエットのために合気道を始める方もいます。合気道は筋肉をつけることを目標にはしていませんが、適切に稽古をしていれば必要な筋肉はついてきます。
他の武道も同様ですが、体全体を効率よく使って技を施す合気道にとって、姿勢を正すことは大変重要なポイントです。常に背筋を伸ばし肩を落としかつリラックスしてバランスをとりながら稽古を続けるだけ相当なエネルギーを使います。また合気道は引き込む力ではなく、相手を丸く捌いて前方に押し出す力を使うので手足の内側や体の後ろ側(背中や臀部)などの普段意識して使わない筋肉を使います。さらに受け身は怪我をしないために非常に重要ですが、全身運動(特に腹筋を使います)なので全身にバランスよく筋肉がついてきます。
仕事などのストレスを解消する目的で合気道を始められる方もいます。殴ったり蹴ったり大きな声を出したりはしませんので、あまりストレス解消にはならないように思われるかもしれませんが、合気道は関節を極めて抑えつけられたり、投げられたりしますので受け身をとるのは結構大変です。ウォーキング中には嫌なことを忘れられなくても、怪我をしないように受け身を取っている時にはさすがに嫌なことを思いだしている余裕はないと思います。また技も簡単にはかかりませんので結構夢中になってしまいます。合気道でストレスになっている原因を解消することはできませんが、一旦忘れることで考え方を切り替える助けにはなるかもしれません。
健康やダイエットのために体を動かしたいのであれば、スポーツジムに通うのが一番手っ取り早いような気がします。しかし、ただ体を動かし筋肉をつけるだけではなく、段階的に目標をもって技術を身につけ、年をとっても続けられるものを始めたいと思うのであれば合気道は年を取ってからでも無理なく続けられ、体も鍛えられると思います。